2012年12月27日

ロルフィング体験 第2回目


【ロルフィング 第2回の施術テーマ】 ・ ・ ・ ・ 「グラウンディングのはじまり」
 
施術の間隔は1週間から2週間空けて行うのが基本と聞いた。
施術を受けて、意識的にも無意識的にも体が変化していくので、その変化を自然になされるがままに変化させてゆくという考えらしい。
その考えはとても良いと思った。
 
第2回は、主としてひざから下への働きかけ。大地との接し方、歩き方が変化する。
 
二本の足で直立歩行をするのは、人間しかいない。
でも私たちは人間として生まれ育つので、二本足で直立して立つ、歩く、走る、バランスをとるといったことが、いかに複雑な行為であるかを理解することが難しい。
なおかつ、日常的に靴を履いて暮らしているので、自分の足を通じた豊かな接地の感覚なんてなかなか感じないし、そんなことがあるの!?っていう人も普通にいると思う。
既製の靴に様々な制約をつけられた状態で歩くので、ひとりひとり異なる自然なバランスも失われがち。

 
また、私たち現代人は、資本主義システムの中にいて、「労働」に深く関わっているので、時計の時間に追われ、ゆったりと、悠々と歩くことが、難しい。。
あなたの周りに一体何人くらい、本当に優雅に美しく歩くなこの人は!と感じる人がいますか?
 
私は普段急ぎ足になりがち。しかも小学生の頃から、「あなたはぴょんこぴょんこ歩くね」と言われてきたし、今も同じように歩く。前のめりな感じ。

今は飲食業のホールで働いているので、なおさら歩き方は気になっていた。
 
第2回の施術を終えて感じること。
余計な力がいっぱい入った状態で、せかせか歩く必要は全くないんだと気付けたことが大きい。
もっと優雅に、ゆったりと歩きたいと思うようになった。
人間の足の構造は人体の中でもとても複雑で、細かい骨がたくさんある。それが複雑に連動して動いている。
その感覚を体でしっかり感じながら、また、途中で骨格模型や書籍を通じても、感じていく。
骨格模型を触って実際に感じたり、筋肉の構造をちゃんと教えてもらったりしたことなんてなかったので、これだけでもすごく新鮮だった。
こんなふうに連動してるのか~といった驚きがあった。
 
第1回目でも感じたことだけど、たぶん全10回(今施術を受けている方のはムーブメントが3回入るので全13回)を受け終わる頃には、歩き方や身のこなしだけではなくて、性格までちょっと変わるような気がしている。
 
すでに、かなり落ち着いた感覚が常態になっている。
第1回目を受けている時も、本当に深くリラックスしたし、筋膜の癒着が取れて、体が本来の状態でリラックスしたまま気持ちよく動くのを感じて、笑いが出たし、体自身が喜んでいるのを感じた。
第2回目が終わった後は、歩くのが前よりもっと楽しい。
焦る必要はないということを、体や歩き方の方から教えてくれる感じ。
 
ロルフィング楽しい。
これはやってみる価値があるし、友人にどんどん教えている。
本当に良いものって、勝手に人に教えたくなっちゃうでしょ?笑
 
関係ない気もするけど、ふとここで好きな音楽をちょっと挙げておきたくなった。
ここ1年、何度も何度も繰り返して聴いているのは、Keith Jarrettの「The Melody At Night With You」とMiles Davisの「Get Up With It」。もう何回聴いているか分からない。
例えばこれらの音楽を心から美しい、心から素晴らしいと感じる人は、ロルフィングや裸足ランにもぜひチャレンジしてみてほしいって思います。
何かの参考になれば嬉しい。


第3回に続きます。
 
原田 尊
 
 

2012年12月26日

ロルフィング体験 第1回目

 
裸足ランニングクラブ福岡のメンバーの方々の中に、ロルフィング(Rolfing)コアコンディショニングノルディックウォーキングの講師資格を持っている方がいらっしゃって、光栄なことに、公開体験モデルとして、ロルフィングを実際に体験する機会を得た。
頭ではなく、からだへの思考、身体性を回復させる効果も持つ裸足ランニングに携わるひとりとして、実際に体験する過程で、ぜひとも裸足ランニングに興味を持った方に、ロルフィングのことも知ってもらえたら嬉しいと思って、ここにひとつのカテゴリを設けて、体験記を掲載していくことにした。
 
体験後に自然と出てくる言葉を、あまり整理せずに書きとめようと思うので、読みにくい所もあるかもしれないけど、この体験記が、自分自身の体や心をもっと大切にしたい、もっとちゃんと向き合ってみたいと願っている人の、何がしかのヒントになれば幸いです。
 
裸足ランを2年近く続けているひとりとして、また、芸術や文化、他者や世界について、昔からただならぬ好奇心を持ち続けているひとりの人間として、ロルフィング、コアコンディショニング、ヨガ、八田永子さんの“ほぐれッチ”などは、身体性を回復させるプログラムとして、生きることについて考えたい方にとって、本当に素晴らしい手段のひとつだと感じているし、心からおすすめできる。
 
前置きが長くなってしまったけど、以下、第1回レポートをお送りします。
 
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【ロルフィング 第1回の施術テーマ】 ・ ・ ・ ・  「呼吸」
 
「呼吸」は、世界中に存在する身体性の回復・維持・向上をサポートするあらゆるプログラムにとって、ものすごく重要な要素。
 
呼吸が止まったら人間は死ぬ。
 
でありながら、「呼吸すること」は生きる上であまりに自明のことであるため、普段生活していて、これほど重要性が忘れられている行為もないかもしれない。
 
心拍は基本的にはコントロールできない(山川冬樹さんのようなツワモノも世にはいますが)。
でも呼吸は、自らの意志で止めることはできないけど、自らの意志でゆっくり深く呼吸したり、速く短く呼吸したりすることができる。「コントロールできる・できない」の中間にある。
数千年も前から、呼吸の重要性が連綿と説かれてきたキーがその辺りにある気がする。
 
第1回目のロルフィングの施術を受けながら、インドのダラムサラでヴィパッサナ瞑想を体験した10日間を思い出した。ヴィパッサナ瞑想は、本当に簡単にまとめると、「過去や未来ではなく、現在にとどまって生きるための技術」だと理解している。
そう聞くと素晴らしい。しかし、そんな良い経験をしても、やっぱり続けないといつの間にかあっさり忘れてしまうのが人間の性。

普段暮らしていて、イライラしたり、焦ったり、悲しくなったり、体がこわばったりすること、ありませんか?
僕はよ~く!あります笑。
 
でも第1回目の施術を受けてから、深くしっかりした呼吸をすると、現在に戻ってこれることを体が学び直してくれた。
日々の暮らしの出来事に追われて頭の中を言葉があ~だこ~だ飛び交ったり、イライラして体がこわばったりした時、ふと体が気付いてくれて、深くしっかりした呼吸をひとつする。
するとさっきまでのイライラや、過去や未来に捕らわれて次々に頭を飛び交っていた言葉がどこかに消えて、現在に戻ってこれる。
 
「現在に戻ってこれる」と聞いて、これを読んでいる方はどう思うのだろう?
ピンと来る人、なんか良さそうと思う人、何言ってんだ!?と思う人、宗教か!?と思う人。。
 
ストレスを抱えている人のかなり多くの人の共通点が、身体の視点から見ていくつかあると思う。

 ・浅い呼吸
 ・猫背や左右どちらかにねじれた姿勢
 ・上体にある重心
 
これらを改善するだけで、心や意識は不思議なほど一気に変わる。方法を知ったその日から、瞬間的に。全的に。
薬などの人工物を一切使わずに、自らの意識だけで変わる。必要なものは他に何もない。
「治る」わけではない。変化する。
 
ヒントは頭(日本語という言語)に、ではなく、体と心にあると思う。
 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
 
とにかく1回目は、「呼吸」を学び直すこと、本来の呼吸を呼び覚ますことが第一義だった。
胸にも背中にもいっぱい空気を入れて、新鮮な深い呼吸をする。
その方法を学ぶと、意識が変化し出す。
 
それに加えて、手先足先だけで動いたりしがちな体を、上体で言えば、ひじや肩甲骨から動かすイメージを体に覚えさせたり、下半身で言えば、ひざをぱちんと入れて棒のようにせず、ひざをほんの少しだけ曲げて力を抜いて、全身の骨格や筋肉が連動して動く感覚を感じる。体にインプットし直す。
それらの学びをプロのロルファーが手技と声かけによってサポートしてくれる、という感じ。
 
 
おそらくロルフィングなんて裸足ランよりさらにマイナーだし、ほぼ無名の横文字の整体プログラムにチャレンジするなんていうのは、なかなか難しいことに違いない。
 
でも興味を感じている人も中にはいると思う。
第1回目を終えて、その方たちにお伝えしたいのは、
 
・ロルフィングは一時的にこりや痛みをとったり軽減させたりするマッサージとは全く違うということ。
・ヨガやピラティスといった体の修養法でもあるプログラムとも異なること。
・身体への意識が深く目覚め、心のあり方や生き方へも深い影響を及ぼす力を持っていること。
 
今ぱっと浮かぶのはそういったこと。
  
第2回に続きます。
 
 
原田 尊